トラウマと12ステップ

過去どんなで何があって、今は。12ステップの回復。個人の物語

非致死性のトラウマ

僕は主治医に聞いた。自分は、どんな病気なのか?

主治医は答えた。それは予想外だった。「あなたは非致死性のトラウマの被害者です」

混乱と疑問

原因は?

「先天的な感じやすさと非承認環境」

治るか?

「わからない。治らない可能性がある」

症状は?

「トラウマは、さまざまな症状を引き起こす」

主治医の治療提案

AAに通う

トラウマ記憶を話すように。映像、感覚の記憶を言葉に

本を読む

能動的な取り組みが不可欠。立ち上がる、自分の足で

通院する

的外れを避けるため。自分なりの解釈、言い訳、囚われを超える

1年で1000回超

2019年8月から、ミーティングに毎日通う。半年目からは1日3回。自分のことを必死に話す

自助グループの「アルコホーリクス・アノニマス(AA)」に通う。毎日通えるように、地方の中核都市に引っ越し。トラウマ記憶、自分の半生を正直に話す。「中毒性の恥」「自分をさらけ出す恐れ」に立ち向かう

読む、読む、読む

「12ステップ」の関連本を手始めに、心理学や精神疾患に関わる本を読み漁る。1年で100冊超

最初のころは、理解ができず苦悩。「なにこれ?12ステップ?なにこれ?」それでも読む。本を探し続け、ネットで買い続け。しだいに手ごたえ、発見

「12ステップ」の進行

  • 当初半年は毎日1回AAに通う。慣らし運転
  • 2020年1月から中間施設に通い始め、「ステップ1、2、3」をテーマに“スリーミーティング”
  • 同年1月から「ステップ4」の表づくり。その内容を「すべてミーティングで話し尽くす」
  • 同年4月末に「ステップ5」。自分の半生に関する「恨み」「恐れ」をスポンサーに話す。RDの4列の表形式
  • 同年5月から「ステップ6」。性格上のよくなる欠点のリストに照らして「ステップ4」の表を再チェック
  • 同年9月に「ステップ7」を、「ステップ5」と同様のスタイルでスポンサーに話す

最初の1年の変化

自己中心

2019年10月末に都市間バス移動中に、突如、気づく

被害者意識

「ステップ6」の取組中、自己憐憫と共に軽減。認知の歪みの他責に気づく

親への恨み消失

「ステップ7」の終了後。懐かしさ、切なさに変わっていた

2020年の年末

  • 毎晩の棚卸し、毎朝の祈りと黙想を初めて4か月目。しばしば、黙想時の集中が深まると、心地よさが強まり「きた!」という不思議な感覚を経験するようになる
  • 日々の棚卸をして、しばしば抑うつ状態に陥ることに気づく。日々の棚卸で、その理由は、社会復帰に向けての不安。その原因はRDの4列の表で言うところの「恐れ」が主原因とみられ、それは、誇大な自己イメージがあるがための現実の否認が理由だと思われた
  • 自分が「自己愛性パーソナリティ障害」であろうという自己認識が強まる。過去の主治医のアドバイスの多くが、「自己愛性パーソナリティ障害」の主な克服方法であると気づく
  • 近所のスーパーでレジ待ちしていて他の客ともめて口論になり、自己嫌悪(その後、クライン派の精神分析でいうところの「分裂・妄想ポジション」だったと確信する)
  • オンラインMTG、「自己愛性パーソナリティ障害」の読書に明け暮れる。そして、クライン派精神分析の「病理構造体(自己愛性パーソナリティ障害)に該当していると、確信

2021年の年始

  • 夜、ホームMTG後に強い迫害不安に襲われ、帰宅後、強い抑うつ不安に襲われ、そのことを「自殺したい気持ちがわかる」と、オンラインMTGでも卸させてもらう
  • 夜、映画「グラディエーター」を視聴するが、自分の生き方が、かつて夢想したように、その主人公ではなく、敵役のようであることに気づき、吐き気を催すような強い自己嫌悪
  • オンラインMTGの内容が「霊的な目覚め組」と「そうでない組」に分かれていると感じられ、前者の「目覚め組」の多くの人が口々に傲慢、高慢の欠点を強調するように感じる。「2つの組に分かれているように感じるが、そうなのか?」と、分ち合いを装って質問すると複数がうなずく。また別のオンラインMTGでは、自分の「病理構造体」への気づきの分ち合いに対して、「高慢な自分に、つながって10年気づかなかった」等の分ち合いによる反応が得られる
  • YouTubeで、たまたまレ・ミゼラブルの挿入歌を歌うスーザンボイルの動画を見て感涙し、半日ぐらい見ては泣きを繰り返し、その後、レ・ミゼラブルの映画を見て、若いころに理解できなかったエンディングに感動する
  • 昼、ファミレスで仲間とフェローシップ中に「ホワイトフラッシュ」と思しき奇妙な感覚あり

1月12日

朝、起床後の黙想中、抑うつ的な気分を感じて…